音楽


季節外れの桜が

やってきた

南から

東のまちへ

少しかたくなったこころを

知って居るかのような

その桜が

運んできた音色は

窓の外のお祭り桃色の提灯を

くるくるまわしはじめる

ほんのりとした初恋の夢

まだ味わったことのない夢心地はまだ臆病

目を閉じたら

目の前のふたつのゼリーが

瞼の裏にひんやりと残るよう


君のために

今夜は唄おう

花電車に揺られて

少しだけ歩いたら

笑顔でむかえる音の園で

なにも考えず

なにも語らず

ただ

今宵は

きみの為に

唄おう

君が南からつれてきた

そのやわらかな音色にすべてからませ

音を楽しもう

                   



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