雨絵


どしゃぶりだろう

午後からまちがいなく

自転車で行くけれど

まだ間に合うだろうか

少し感じる

雨のまえぶれ・・匂ほひ

いつもとは逆に進んでいる電車

東京から離れる

海に向かうから

ますますなにかのまえぶれ・・香ほり

「ああああ」

ひとが声で知らせた

おでまし

雨雨雨

どしゃぶりの大雨

わたしは今日

傘がない

地下道の上から

どしゃぶってる音は

なんだかわくわくする

ようやく履き慣れたサンダルが

どっと一気に水浸しだ

いつもとはちがう靴擦れがおきた

なんか気味が悪い

皮膚がふにゃふにゃする

どっどどどっどど

向かう方から音が呼ぶ

雨雨雨

人が少ない

傘も少ない

薄明るい変な時間

雨が描く

雨絵の街

私はどうしょうもなく安っぽい

水玉の傘を買った

それをさして

雨絵の街でくるくるまわした

この絵

どこかで見た気がする

そのとき私は

傘をわすれたんだ

                   



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